湘央医学技術専門学校・湘央生命科学技術専門学校

応用生物科学科&愛玩動物看護学科BLOG

  • Entry Date
  • 2021.2.2

バイオ通信 No.2153「モノクローナル抗体の作製・細胞融合」

2年生の免疫化学実習では「モノクローナル抗体」を作製しました。

 

7月末から定期的に抗原となるタンパク質をBALB/cマウスへ腹腔内投与しました。

マウスの体の中で抗体が作られていきます。

 

クリーンベンチ内でマウスの脾臓を摘出し、メッシュの上で脾臓をすりつぶして細胞を集めます。

 

すりつぶしたら、細胞を遠心管へ集めて遠心します。

 

赤い沈殿が脾細胞です。

 

アスピレーターで上清を取り除きます。

 

沈殿には赤血球が混ざっているので、赤血球を溶血させて取り除きます。

脾細胞だけになったら、培養液へ脾細胞を浮遊させます。

 

脾細胞浮遊液の一部はトリパンブルーで染色し、血球計算板を用いて細胞数と生存率を求めます。

 

脾細胞と融合するのは、ミエローマ細胞です。脾細胞:ミエローマ細胞=10:1で細胞融合します。

必要なミエローマ数を脾細胞の遠心管へ加えて遠心します。

融合する2つの細胞へ1mLの50%PEG(ポリエチレングリコール)を3秒に1滴の早さで滴下します。細胞が均一にPEG中に分散するように、穏やかに攪拌します。

 

PRG添加後、直ちにタッピング、そして10mLの培地を1.5秒に1滴の早さで加えていきます。PEGの希釈が終わったら、遠心してPEGを取り除きます。

 

細胞をHAT培地へ浮遊して、96ウエルのマイクロプレートへ入れていきます。

 

37℃、5% CO2インキュベーター内で培養を開始します。

HAT選択によって、抗体を産生する脾細胞とミエローマ細胞が融合したハイブリドーマ(融合細胞)だけが生き残ります。

 

たくさんできますように。

 

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