1年生の微生物学実習では最後に実技試験があります。
1日目は分離培養です。
2種類の菌が混合された菌液を使って、分離培養を行います。
白金耳、試験管の火炎滅菌、試験管、
培地の持ち方、分離培養方法など、基本の操作がチェックされます。
バイオ技術者には無菌操作は欠かせません。
しっかりと身につけていきましょう。
1年生の微生物学実習では最後に実技試験があります。
1日目は分離培養です。
2種類の菌が混合された菌液を使って、分離培養を行います。
白金耳、試験管の火炎滅菌、試験管、
培地の持ち方、分離培養方法など、基本の操作がチェックされます。
バイオ技術者には無菌操作は欠かせません。
しっかりと身につけていきましょう。
1年生の微生物学実習で腸内細菌の同定を行いました。
1晩培養した確認培地を観察していよいよ判定です。
TSI培地はtriple sugar iron寒天培地といい、
斜面部で乳糖、白糖の分解、
高層部でブドウ糖の発酵、ガスの産生、硫化水素の産生を見ることができます。
一番左が菌を植える前です。(これ以降の培地すべて)
糖を分解すると酸を産生するので培地が黄色に変化します。
ガスが産生すると培地に亀裂が入ったり、培地が浮いたりします。
硫化水素を産生すると培地が黒変します。
SIM培地は硫化水素の産生、IPA反応、インドールの産生、運動性、が見られます。
シモンズクエン酸培地は炭素源としてクエン酸ナトリウム、
窒素源としてアンモニウム塩のみを含む合成培地です。
これらを利用できる菌のみが発育でき、
発育すると培地は緑色から青色(アルカリ性)に変化します。
VP半流動培地はアセチルメチルカルビノール(アセトイン)の生成が確認できます。
VP試薬を加えて混和し、赤色に変化したら陽性です。
チトクロームオキシダーゼ試験で好気性菌と通性嫌気性菌の鑑別も行いました。
これらの結果を総合して未知検体を同定します。
今回は大腸菌、肺炎桿菌、サルモネラ、プロテウスの4つの菌から2つを同定しました。
上手く同定できたのでしょうか。。。
細菌にもいろいろな性状がありますね。
それらを調べるためにいろいろな培地が開発されていますね。
1年生の微生物学実習で、腸内細菌の同定を行いました。
斜面培地で保存している未知検体を液体培地で、2時間ほど増菌してから確認培地へ植えます。
培地はTSI、SIM、シモンズクエン酸培地、VP培地の4種類です。
各自、2検体行っています。
TSI培地は半高層、SIM培地、
VP半流動培地は高層培地、
シモンズクエン酸培地は斜面培地です。
培地ごとに植え方が違います。白金耳を使ったり、白金線を使ったり。
37℃、一晩培養後、検体ごとに変化を観察していきます。
培地はどのようになっているでしょうか。。。
1年生の微生物学実習で、腸内細菌の同定を行いました。
BTB乳糖寒天培地、DHL寒天培地、SS寒天培地へ未知検体を培養しました。
菌の種類によって培地の色の変化が違います。
BTB乳糖寒天培地は、乳糖分解菌と乳糖非分解菌が区別できます。
乳糖を分解すると酸が産生されるので、培地が緑から黄色へ変化します。
分解できないと代わりにペプトンを分解して、
アンモニアを産生するので、青色に変化します。
SS培地は選択培地で、サルモネラ属菌と赤痢菌の検索用培地です。
DHL培地も選択培地で、
腸内細菌科の乳糖・白糖分解菌と非分解菌を、区別することが出来ます。
SS、DHLでは硫化水素産生菌を判別することもでき、
硫化鉄を形成すると黒色コロニーが見られます。
観察後はBTB培地から斜面培地へ植菌します。
37℃ふ卵器で培養します。
斜面培地へ植菌した同じ菌をスライドグラスへ釣菌し、
グラム染色します。
顕微鏡で観察して、グラム陰性桿菌であることを確認します。
腸内細菌はグラム陰性桿菌、
通性嫌気性菌、
ブドウ糖を発酵的に分解する、
硝酸塩を亜硝酸塩に還元する、
チトクローム・オキシダーゼ反応が陰性、
普通寒天培地によく発育するという性状を備えています。
今回の培地3つでかなり絞られたと思います。
次は確認培地を使って培養します。
1年生の微生物学実習で初代培養を行いました。
マウスから腎臓を取り出して、PBSの入ったシャーレへ入れます。
腎臓の皮膜をピンセットで剥離します。
剥離後は滅菌したハサミで細かく刻みます。
分担して、手早く行います。
なるべく、同じ大きさに刻みます。
細かくなったら、PBSで洗浄します。
PBSがにごらなくなったら、細胞だけを0.2%トリプシン液の中へ。
一晩、攪拌して反応させ、細胞をバラバラにします。
明日、溶液はどのように変化しているでしょうか。。。
お楽しみに♪
2年生の免疫化学実習でモノクローナル抗体を作製しています。
抗体産生細胞とミエローマ細胞を細胞融合し、HAT培地で培養しました。
選択されたハイブリドーマの培養上清を使ってELISAを行います。
前日に抗原を添加してあるELISAプレートへBSAを入れてブロッキングします。
1時間のブロッキング後、PBSで洗浄します。
クリーンベンチ内で1次抗体(培養上清)を入れていきます。
培養プレートとELISAプレートの番号を対応させて上清を入れます。
96ウエルなので神経を使いますね。
1時間反応後、PBSで洗浄します。
ペルオキシダーゼで標識された2次抗体を入れ1時間反応させます。
PBSで洗浄後、基質を入れると発色してきます。
発色が濃いほど抗体価が高いことになります。
したがって、発色したウエルにいるハイブリドーマが目的の細胞ということです。
目的の細胞が決まったので、限界希釈法によるクローニングを行います。
培地へ96ウエルから細胞をピペッティングして集めます。
細胞浮遊液が出来たら、96ウエル細胞培養用プレートへ2滴づつ滴下していきます。
こうすると、1ウエルに細胞が1~数個の細胞が入ることになります。
上手く培養できますように。
1年生の微生物学実習で自分の鼻腔内の細菌を培養しました。
培養後のシャーレがこちらです。
左のシャーレはコロニー、培地も黄変しています。
写真ではわかりずらいですが、卵黄反応も見られ、コロニーの周囲が白濁しています。
右のシャーレはコロニーは白色、培地も変化していません。
左は黄色ブドウ球菌、右は表皮ブドウ球菌と推定されます。
グラム染色して。。。
検鏡します。
紫(青)色の球菌です。
グラム陽性球菌を確認できました。
この菌を液体培地で2時間ほど増菌し培地へ塗り広げます。
3種類の抗生物質のディスクをのせて、薬剤感受性試験を行いました。
自分の鼻腔内のブドウ球菌がどの薬剤に感受性なのかを調べます。
一晩培養しました。
阻止円の大きさにより感受性かどうかがわかります。
阻止円が大きければ大きいほど抗生物質が効いて、
菌の増殖が抑えられたことになります。
人によって菌が違うので、効く抗生物質も違ってきます。
阻止円がないものは全く抗生物質が効いていないということになります。
また、コアグラーゼ試験も行いました。コアグラーゼはウサギの血漿を凝固させる酵素です。
黄色ブドウ球菌はコアグラーゼを産生し、表皮ブドウ球菌はコアグラーゼを産生しません。
ウサギ血漿と菌液を混ぜ、37℃、2時間反応後、溶液が凝固しているか否かを判定します。
自分のブドウ球菌について、いろいろわかりましたね。
みなさん、こんにちは。
1年生の「微生物学実習」で、グラム染色をしました。
グラム染色は、細菌の細胞表層構造の違いで、
グラム陽性(青紫色)とグラム陰性(赤色)に染め分け、菌を分類するものです。
培養しているコロニーから菌を釣菌して、
スライドグラスに塗抹、それを火炎固定・・・
クリスタルバイオレット → ルゴール液 → アルコール → サフラニンの順で染色操作を行い、
顕微鏡(油浸1000倍)で観察します。
グラム染色操作とその判別は、重要です。
グラム染色の原理や代表的なグラム陽性菌とグラム陰性菌なども含めて、
しっかりと覚えておきましょう。
1年生の微生物学実習で手形培地へ手洗い前と消毒後の手指の菌を培養しました。
培養後の手形培地がこちらです。
手洗い前より後の方がたくさんの菌が見られたり。
消毒後には全く菌が見られなかったり。
とりあえず、菌数をカウントします。
いくつかコロニーを選び、グラム染色を行います。
グラム陽性球菌が見られました。
グラム陽性の長い桿菌も見られました。
グラム陰性桿菌も見られました。
手指に見られる菌は紫(青)に染まるグラム陽性菌が多いようでした。
ピンク(赤)に染まるグラム陰性菌はあまり見られませんでした。
手洗いの効果は速乾性擦式消毒薬、80%消毒用アルコール綿の順に消毒効果が高かったです。
ハンドソープは液体も泡タイプもあまり除菌効果に違いはなく、
すすぎが十分でないことによる手洗い後の方が菌数が多くなるという現象がおきていました。
きちんとした手洗い方法を行えばかなりの除菌効果が得られます。
泡立てるだけではなく15秒以上のすすぎが必要であるということがわかりました。
最初に触る蛇口を最後に触ってしまうとまた菌が付着する可能性がありますのでお気を付けください。
手洗い方法をしっかりと身につけて実習していきましょう。
みなさん、こんにちは。
2年生の「発酵実習」で、
酵母増殖用培地にサンプルを入れた後、
培養していると・・・。
気泡が発生しているものが見られました。
そこから培養液の一部をとり、スライドグラス上に載せ、
カバーガラスをして、菌の大きさや形態を観察しました。
酵母らしきものが見られた試験管培地から釣菌して、
平板培地で分離培養をしました。