2年生の免疫化学実習では、
モノクローナル抗体の作製を行っています。
今回は細胞融合です。
1)脾細胞の調製
抗原を免疫してあるマウス(BALB/c)から
脾細胞を回収します。
クリーンベンチ内でマウスから脾細胞を取り出し、
メッシュですりつぶし培地へ浮遊させます。
遠心して細胞を集めます。
この赤い沈殿は脾細胞と赤血球です。
赤血球溶解bfferを加えて、赤血球を壊します。
遠心して脾細胞を集めます。
脾細胞だけなので沈殿は白っぽくなりました。
上清を取り除き、
培地へ脾細胞を浮遊させます。
2)細胞数を求めます。
調製した脾細胞の一部をトリパンブルー液で染色し、
生細胞数を求めます。
同様に、
培養していたミエローマ細胞(SP2/0)の生細胞数も求めます。
脾細胞は5000万~1億個取れました。
3)PEG(ポリエチレングリコール)による細胞融合
脾細胞と1/10量のミエローマ細胞を、遠心管へ入れます。
遠心して上清を取り除き、
細胞をタッピングによりほぐします。
50%PEGを1分間かけて細胞に滴下していきます。
チューブを振り攪拌しながら滴下します。
PEG添加後、
今度は培地を10分間かけて滴下していきます。
PEGをゆっくりと希釈します。
希釈が終わったら遠心して細胞を集めます。
HAT培地へ浮遊させ、
組織培養用96ウエルプレートへ巻いていきます。
37℃、5%炭酸ふ卵器で培養します。
HAT選択により、
脾細胞とミエローマ細胞が融合した細胞だけが生き残り、
増殖する予定です。
たくさん融合しますように。。。