こんにちは。
動物看護コース2年生の動物臨床検査学実習Ⅱでは、染色液を使用した糞便検査を実施しました。
今までの糞便検査は、寄生虫の感染の有無や腸内細菌の状態を観察することをやってきました。
今回はズダンⅢとルゴールという染色液を使い、便の中に脂肪や糖質(デンプン)が混じっていないかを調べます。
これらの有無を調べることで、消化機能の状態や消化液の分泌が正常に行われているかが分かります。
今回は染色後の変化を観察してもらうため、実習前に学校犬の便にオリーブオイル(脂肪)と片栗粉(デンプン)を混ぜたものを用意。
ご飯前に読まないほうがいいブログになってしまいそうですが...
スライドガラスの上に「生理食塩水」「ズダン」「ルゴール」で溶かした便をセットし、鏡検します。
ズダンⅢで染色された検体は、脂肪がこのように見えます↓
オレンジ色が脂肪です。
糞便の中に脂肪が見えるということは、消化液中の脂肪分解酵素リパーゼが減っている可能性があります。
膵臓の疾患が疑われるかもしれません。
ルゴールはこんな感じ↓
黒紫色に見えるのがデンプンです。
糞便の中にデンプンが見えるということは糖質の吸収・消化障害があるかもしれません。
今回は意図的に仕組んだ検体を観察してもらいましたが、今後別の検体で調べてみましょう。