湘央医学技術専門学校・湘央生命科学技術専門学校

応用生物科学科&愛玩動物看護学科BLOG

Tag Archives: 微生物

バイオ通信 No.3002「微生物学実習・実技試験1」

1年生の微生物学実習では最後に実技試験があります。

 

1日目は分離培養です。

 

2種類の菌が混合された菌液を使って、分離培養を行います。

 

白金耳、試験管の火炎滅菌、試験管、

培地の持ち方、分離培養方法など、基本の操作がチェックされます。

 

バイオ技術者には無菌操作は欠かせません。

 

しっかりと身につけていきましょう。

 

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バイオ通信 No.2994「微生物学実習・腸内細菌の同定4」

1年生の微生物学実習で腸内細菌の同定を行いました。

 

1晩培養した確認培地を観察していよいよ判定です。

 

TSI培地はtriple sugar iron寒天培地といい、

斜面部で乳糖、白糖の分解、

高層部でブドウ糖の発酵、ガスの産生、硫化水素の産生を見ることができます。

 

一番左が菌を植える前です。(これ以降の培地すべて)

糖を分解すると酸を産生するので培地が黄色に変化します。

ガスが産生すると培地に亀裂が入ったり、培地が浮いたりします。

硫化水素を産生すると培地が黒変します。

 

SIM培地は硫化水素の産生、IPA反応、インドールの産生、運動性、が見られます。

 

シモンズクエン酸培地は炭素源としてクエン酸ナトリウム、

窒素源としてアンモニウム塩のみを含む合成培地です。

 

これらを利用できる菌のみが発育でき、

発育すると培地は緑色から青色(アルカリ性)に変化します。

 

VP半流動培地はアセチルメチルカルビノール(アセトイン)の生成が確認できます。

VP試薬を加えて混和し、赤色に変化したら陽性です。

 

チトクロームオキシダーゼ試験で好気性菌と通性嫌気性菌の鑑別も行いました。

これらの結果を総合して未知検体を同定します。

 

今回は大腸菌、肺炎桿菌、サルモネラ、プロテウスの4つの菌から2つを同定しました。

 

上手く同定できたのでしょうか。。。

 

細菌にもいろいろな性状がありますね。

それらを調べるためにいろいろな培地が開発されていますね。

 

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バイオ通信 No.2993「微生物学実習・腸内細菌の同定3」

1年生の微生物学実習で、腸内細菌の同定を行いました。

 

斜面培地で保存している未知検体を液体培地で、2時間ほど増菌してから確認培地へ植えます。

 

培地はTSI、SIM、シモンズクエン酸培地、VP培地の4種類です。

 

各自、2検体行っています。

 

TSI培地は半高層、SIM培地、

VP半流動培地は高層培地、

シモンズクエン酸培地は斜面培地です。

 

培地ごとに植え方が違います。白金耳を使ったり、白金線を使ったり。

 

37℃、一晩培養後、検体ごとに変化を観察していきます。

培地はどのようになっているでしょうか。。。

 

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バイオ通信 No.2990「微生物学実習・腸内細菌の同定2」

1年生の微生物学実習で、腸内細菌の同定を行いました。

 

BTB乳糖寒天培地、DHL寒天培地、SS寒天培地へ未知検体を培養しました。

菌の種類によって培地の色の変化が違います。

 

BTB乳糖寒天培地は、乳糖分解菌と乳糖非分解菌が区別できます。

乳糖を分解すると酸が産生されるので、培地が緑から黄色へ変化します。

 

分解できないと代わりにペプトンを分解して、

アンモニアを産生するので、青色に変化します。

 

SS培地は選択培地で、サルモネラ属菌と赤痢菌の検索用培地です。

 

DHL培地も選択培地で、

腸内細菌科の乳糖・白糖分解菌と非分解菌を、区別することが出来ます。

 

SS、DHLでは硫化水素産生菌を判別することもでき、

硫化鉄を形成すると黒色コロニーが見られます。

 

観察後はBTB培地から斜面培地へ植菌します。

 

37℃ふ卵器で培養します。

 

斜面培地へ植菌した同じ菌をスライドグラスへ釣菌し、

 

グラム染色します。

 

顕微鏡で観察して、グラム陰性桿菌であることを確認します。

 

腸内細菌はグラム陰性桿菌、

通性嫌気性菌、

ブドウ糖を発酵的に分解する、

硝酸塩を亜硝酸塩に還元する、

チトクローム・オキシダーゼ反応が陰性、

普通寒天培地によく発育するという性状を備えています。

 

今回の培地3つでかなり絞られたと思います。

次は確認培地を使って培養します。

 

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バイオ通信 No.2987「微生物学実習・初代培養3」

1年生の微生物学実習で初代培養を行いました。

 

細胞を一週間培養し、マウスアデノウイルスを感染させました。

 

さらに1週間培養し、細胞変性効果(CPE)を倒立顕微鏡で観察しました。

 

感染前は全面にのびていた細胞が。。。

 

円形化したり、膨化したり細胞が変性しています。

 

ウイルス濃度が高いウエルでは細胞間に隙間が空き、変性して丸くなっていました。

 

ウイルスは小さいので直接観察することはできません。

細胞に感染させることで、その存在を知ることができます。

 

今年度は細胞がとてもよい状態で培養できましたので、

細胞変性効果がわかりやすく、観察できました。

 

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バイオ通信 No.2986「微生物学実習・初代単層培養2」

1年生の微生物学実習で初代培養を行いました。

 

トリプシン液へ細かく切った腎臓細胞を入れ、一晩反応させました。

 

次の日のトリプシン液は。。。

 

細胞片はバラバラになり、溶液が濁っています。

 

細胞浮遊液を遠心して、細胞を集めます。

培地へ再浮遊させてから、ロートでろ過して組織片などを取り除きます。

 

細胞浮遊液の細胞数をカウントして30万個/mLになるように調整します。

24ウエルマイクロプレートへ細胞浮遊液を入れ、5%炭酸ふ卵器で培養を開始します。

 

翌日、その後2日おきに、培地交換を行います。

 

培地をアスピレーターで吸って取り除きます。

 

新しい培地を加えていきます。

 

1週間後、

細胞がプレート全体に広がっている様子が観察できました。

 

次回は、マウスアデノウイルスを感染させます。

 

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バイオ通信 No.2985「微生物学実習・初代単層培養1」

1年生の微生物学実習で初代培養を行いました。

 

マウスから腎臓を取り出して、PBSの入ったシャーレへ入れます。

 

腎臓の皮膜をピンセットで剥離します。

 

剥離後は滅菌したハサミで細かく刻みます。

 

分担して、手早く行います。

 

なるべく、同じ大きさに刻みます。

 

細かくなったら、PBSで洗浄します。

PBSがにごらなくなったら、細胞だけを0.2%トリプシン液の中へ。

 

一晩、攪拌して反応させ、細胞をバラバラにします。

 

明日、溶液はどのように変化しているでしょうか。。。

お楽しみに♪

 

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バイオ通信No.2969「微生物学実習~生菌数の測定」

みなさん、こんにちは。

1年生の「微生物学実習」で、生菌数の測定を行いました。

まずは、滅菌生理食塩水を試験管に一定量ずつ分注していきます。

 

それを使って、菌液を段階希釈していきます。

 

希釈菌液から一定量分取し、平板に塗布して培養します。

 

培養後に形成されたコロニー数から、菌液中の生菌数を求めます。

計算もしっかりと覚えておきましょうね。

 

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わんにゃん通信No.2053「微生物学実習~薬剤感受性試験」

みなさん、こんにちは。

1年生の「微生物学実習」で、薬剤感受性試験(ペーパーディスク法)を行いました。

対象となる菌を塗り広げて培養した平板培地に、薬剤を染みこませたディスクを置き、

対象菌の薬剤感受性を調べるものです。

阻止円の大きさを測定して、当該薬剤に感受性か、耐性かを判別します。

薬剤感受性試験は、愛玩動物看護師国家試験(その前の動物看護師統一認定試験)でも

出題されていますので、操作手順や判定のしかた等、記憶にしっかりととどめておきましょう。

 

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バイオ通信 No.2962「微生物学実習・鼻腔内常在ブドウ球菌の検出2」

1年生の微生物学実習で自分の鼻腔内の細菌を培養しました。

 

培養後のシャーレがこちらです。

左のシャーレはコロニー、培地も黄変しています。

写真ではわかりずらいですが、卵黄反応も見られ、コロニーの周囲が白濁しています。

右のシャーレはコロニーは白色、培地も変化していません。

左は黄色ブドウ球菌、右は表皮ブドウ球菌と推定されます。

 

グラム染色して。。。

 

検鏡します。

 

紫(青)色の球菌です。

 

グラム陽性球菌を確認できました。

 

この菌を液体培地で2時間ほど増菌し培地へ塗り広げます。

 

3種類の抗生物質のディスクをのせて、薬剤感受性試験を行いました。

自分の鼻腔内のブドウ球菌がどの薬剤に感受性なのかを調べます。

 

一晩培養しました。

阻止円の大きさにより感受性かどうかがわかります。

 

阻止円が大きければ大きいほど抗生物質が効いて、

菌の増殖が抑えられたことになります。

 

人によって菌が違うので、効く抗生物質も違ってきます。

阻止円がないものは全く抗生物質が効いていないということになります。

 

また、コアグラーゼ試験も行いました。コアグラーゼはウサギの血漿を凝固させる酵素です。

黄色ブドウ球菌はコアグラーゼを産生し、表皮ブドウ球菌はコアグラーゼを産生しません。

ウサギ血漿と菌液を混ぜ、37℃、2時間反応後、溶液が凝固しているか否かを判定します。

自分のブドウ球菌について、いろいろわかりましたね。

 

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