湘央医学技術専門学校・湘央生命科学技術専門学校

応用生物科学科&愛玩動物看護学科BLOG

カテゴリ「動物看護コース」の記事

わんにゃん通信No.908「強制給餌」

みなさん、こんにちは。
 
今回は動物看護コース2年生の動物看護実習で行われた、「強制給餌」についてご紹介します。
 
動物病院では患者動物が何らかの理由により、自力で食事をすることが難しい場合、「強制給餌」という方法を用いて食事をします。
授業では数種類の強制給餌方法を実践しました。
 
患者動物の鼻の頭や、口腔内の歯肉に食べ物を貼り付け、動物自身が舐めとる方法です。
動物への負担が少なく、比較的簡単なため、飼い主さんが自宅でできる方法の一つです。

 
開口が難しい動物へ給餌をする際は、歯と歯の隙間からシリンジ(注射器)を使い、少しずつ流し入れます。

 
口からの食事の摂取が難しい場合には、栄養カテーテル(写真:細い管)を使い、鼻から胃へ食べ物を送ります。
授業では栄養カテーテル内にドッグフードを詰まらせずに流す練習をしました。

 
食べ物の粒子が大きい場合や粉状の場合は、乳鉢と乳棒を使い、水と混ぜ合わせることで滑らかな状態にします。

 
ちなみに、学校のわんちゃん達は沢山ごはんを貰うことができ嬉しそうでした。

 
今回の強制給餌に限らず、動物の負担や不安を少しでも減らす方法を選択できる、動物看護師を目指してほしいですね。
 
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わんにゃん通信No.907「皮膚検査」

みなさん、こんにちは。
 
動物看護コース2年生の動物臨床検査学実習Ⅱで皮膚検査を行いました。
皮膚検査には様々な検査方法がありますが、今回はセロハンテープ法についてご紹介します。
 
セロハンテープ法とは、皮膚へ直接透明なセロハンテープを貼り付け、表面に付着する細菌、真菌(マラセチア)や外部寄生虫を鏡検する方法です。
スライドガラスを直接押しつけて検体採取をする押捺法と異なり、スライドガラスを押し当てにくい顔面や指先等の検査に優れています。

 
皮膚から採取した検体はディフ・クイック染色を行います。
3色の液体からなる染色で、Ⅰ液:メタノール(写真:水色の液)→Ⅱ液:エオジンYリン酸緩衝液(写真:赤色の液)→Ⅲ液:アズール色素・リン酸緩衝液(写真:紫の色)の順に染色を行います。
Ⅰ液は細胞を固定、Ⅱ液は細胞質の染色、Ⅲ液は核を染色します。

 
染色後、水で余分な染色液を洗い流し、鏡検を行います。

 
動物の皮膚は人間の皮膚と同じく、季節変化に伴う外気の影響を受けやすいです。
梅雨の時期は多湿により細菌、真菌の増殖がしやすくなります。
環境に合わせた看護を心がけましょう。
 
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わんにゃん通信No.906「血清中AST(GOT)・ALT(GPT)の測定」

みなさん、こんにちは。
今回は動物看護コース2年生が生化学実習にて行いました、「血清中AST(GOT)・ALT(GPT)の測定」についてご紹介します。
 
AST(GOT)、ALT(GPT)とは肝細胞でつくられる酵素で、「トランスアミナーゼ」と呼ばれます。
どちらも、肝臓でアミノ酸の代謝にかかわる働きをしています。
健康な場合においても血液中にもみられますが、肝臓に障害が起こり、肝細胞が壊れると、血液中に流れる量が増え、血中AST(GOT)・ALT(GPT)値が上昇します。
 
通常医療現場では、ドライケムという測定器を使用することで簡単かつ迅速に測定をするのですが、この授業ではこのドライケムの測定方法と同じ原理を用いて、学生自らの手で測定をします。
これまでの生化学実習の回では2人1組で測定を行いましたが、今回は各自1人でAST(GOT)またはALT(GPT)の測定に挑戦しました。
 
はじめに、マイクロピペットを使い、AST(GOT)またはALT(GPT)基準液を0.02ml、0.04ml、AST(GOT)またはALT(GPT)基質酵素液0.5mlをそれぞれ別に分注します。
分注した基質酵素液0.5mlは試薬盲検(ブランク)に使用します。

 
分注したものを恒温槽へ入れ、37.0℃で5分間温めます。

 
5分後マイクロピペットを使いさらに分注を行います。
温めたAST(GOT)またはALT(GPT)基準液0.02ml、0.04mlへ、AST(GOT)またはALT(GPT)基質酵素液0.5mlをづつ入れ、更に発色試液を0.5mlづつ入れます。
試薬盲検(ブランク)に使用する、温めたAST(GOT)またはALT(GPT)基質酵素液0.5mlへ、発色試液を0.5ml入れます。
 
それぞれをよく混ぜ合わせ、正確に20分間恒温槽で温めます。
学生は前回まで2人1組で手分けをして作業ができましたが、今回は各自1人のため時間に余裕が持てるように各自工夫をして操作をしました。
 
20分後、温めた試験管へ反応停止液2mlを入れ、酵素反応を止めます。
 
写真左がはじめの操作でAST(GOT)基準液0.02ml、右が0.04ml入れた試験管です。

 
試薬盲検(ブランク)を基準に、吸光度を測定し、グラフを作成します。

 
さらに、学校で飼育する動物から採血した血清(検体)を使い、上記と同じ原理で吸光度の測定を行います。
最後に先に作成したグラフを用いて、検体吸光度より血中AST(GOT)またはALT(GPT)濃度(IU/L,25℃)を算出します。

 
初めての各自1人での生化学測定のため心配をしていましたが、みんなしっかりと理解をし、手際よく作業ができていました。
生化学実習の授業も残りわずかです。
最後にしっかり復習をしておきましょう。
 
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わんにゃん通信No.905「眼科検査②」

こんにちは(^_^)
 
臨床検査実習でフルオレセイン染色をしました。
フルオレセイン染色とは角膜に潰瘍や傷がないか調べる検査になります。
 
試験紙に生理食塩水を垂らします。

 
白眼部分に染色液をつけます。

 
全体が黄緑色になります。

この時に傷があるとその部分が黄緑色に染まります。
 
眼鏡でライトを当てて傷の有無をチェックします。

 
最後に鼻に乾綿をあてて鼻から染色液が出てくるかチェックします。
眼と鼻は鼻涙管でつながっているため、通常なら染色液が鼻から出てきます。

 
ワンコ達みんな傷は無くキレイな眼でした♪
涙の量が多かったり、瞬きの回数が多いと傷がある可能性があります。
 
普段から眼の様子をチェックしていきましょう(*^_^*)
 
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わんにゃん通信No.904「ワンコの抱っこ(▽・ω・▽)

こんにちは(^_^)
飼育管理学実習でワンコの抱き方を学びました。
 
正しい抱き方を覚えていないと、犬たちが身体を痛めたり、バランスが悪く落ちてしまい怪我をしてしまう可能性があります(>_<)
犬たちは4本足で立っているのが基本です。
身体に負担がかからない抱っこをしていってあげましょう!!
 
抱っこもなるべく普段と同じ体制でしてあげると、安定する&腰に負担がかからないといわれてます。
片手抱っこの時はお腹から手を通し前脚の間から胸を支えます。
 
上手に抱っこできて思わずピース!!

 
両手抱っこの時は前胸の方からお尻側に手を通します。

 
抱き上げたときに犬たちが体制を直そうとモゾモゾしたり、脚をどこかにひっかけようとしたら、抱っこが不安定な可能性が高いです。
その時は手の位置を変えてみたり、もう一度抱き直してあげましょう。
 
上手に抱っこできました(^_^)v

 
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わんにゃん通信No.903「眼処置と歯磨き☻」

こんにちは(^_^)
飼育管理実習で日常ケアの眼処置と歯磨きについて学びました。
 
眼処置は顔をしっかり保定することがポイントです。
その時に気道を刺激しないように注意します。
 

眼球に触れないように眼脂(目やに)を取り除いていきます。
 
その時に充血していないか、涙の量、眼脂の量と色も確認していきます(^∪^)


 
歯磨きは奥まで左右しっかり磨いていきます。
ここでも逃げられないように保定していきます。


 
飼育当番では朝と夕に眼処置と歯磨きをします。
今回習ったポイントを覚えて処置してあげてください(▽・ω・▽)
 
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バイオ通信 No.1988「ABO式血液型の判定」

1年生の生物学で抗原抗体反応の実験を行いました。
体内に侵入して特異的な免疫応答を引き起こす異物を抗原、抗原と特異的に結合するタンパク質を抗体といいます。
 

ABO式血液型の判定を行い、抗原抗体反応を理解していきます。
 
赤血球膜にはグリコフォリンという膜貫通型タンパクが存在しています。
グリコフォリンは分子量5万の糖タンパク質でポリペプチド鎖が赤血球膜の脂質二重層を貫き、その細胞外部分に糖鎖が結合しています。
糖鎖には3種類あり、H抗原、A抗原、B抗原と呼ばれ、それらの組み合わせによって血液型が決まります。
 
グリコフォリンの糖鎖は遺伝的に決定されていて、H抗原はどの血液型の人にも存在します。
H抗原にN-アセチルガラクトサミンが付加されるとA抗原、ガラクトースが付加されるとB抗原ができます。
それぞれの糖を付加する転移酵素を持つ人の血液型はA型、B型となり、両方の酵素を持つ人はAB型となります。
O型の人はいずれの酵素も持っていません。
 
このように、ABO式血液型は赤血球膜上の抗原により血液型を決めています。
 
では、実験開始です。
まず、スライドガラスに丸を二つ書きます。
 
次に4種類の血液型のわからない赤血球浮遊液から一つ選びスライドガラスに1滴たらします。

 
次にスライドガラスの丸左側へ青色の抗A抗体(A抗原に対する抗体)、丸右側へ黄色の抗B抗体(B抗原に対する抗体)を1滴づつたらします。
班でサンプル1~4について判定します。
抗A抗体は抗原Aと抗B抗体は抗原Bと反応し凝集します。凝集すると赤血球がギュッと固まります。
 
サンプル1 抗Aが凝集あり、抗Bが凝集していない。

 
サンプル2 抗A 凝集あり、抗B 凝集あり。

 
サンプル3 抗A 凝集していない、抗B 凝集あり。

 
サンプル4 抗A、抗B共に凝集していない。

 
これらの結果からサンプル1~4の血液型を判定して見ましょう。
 
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バイオ通信 No.1987「超音波検査をしてみました。その2」

1年生の検査機器総論で超音波検査を行いました。
第2グループへ交代しました。
 
始めは超音波検査についての説明です。

 
こちらのグループではHくんが被検者になってくれました。

 
S先生がいろいろな臓器の画像をみせてくれました。

 
みんなも画像を見ながら説明を聞きます。

 
このような画像が得られたら、どのようなことが考えられるのか。
何が疑われるのか。など熱い解説が続きます。

 
これはHくんの脾臓です。

 
こちらのグループも交代で超音波検査を体験します。
 
Sくんがプローブをあてて肝臓をうつしてみました。
S先生からプローブの微調整をしていただくと。。。
ビシッときれいな画像になりました。

 
S先生に見守られながら検査していきます。


 
プローブのあてる角度が少しズレただけで画像がかわります。
S先生のチェックが入ります。
 
今日はHくんの肝臓がたくさんプリントされました。
被検者のHくん。ありがとうございました。
 
S先生、貴重な経験をさせていただきありがとうございました。
 
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わんにゃん通信No.902「はじめまして」

みなさん、こんにちは。
少し時間が経過してしまいましたが、5月より実習助手として、応用生物科学科専任スタッフの仲間入りをしました安藤夕菜です。
 
好きな科目は形態学です。
学生時代にはケンタッキーフライドチキンの骨で骨格標本作り、粘土で筋肉模型を作ったことをよく覚えています。
そんな楽しかった学生生活を思い出しながら、学生と向き合えていけたらと思います。

 
はじめは学生の顔と名前を覚えることに精一杯でしたが、最近では学生が沢山話しかけてくれるおかげもあり、楽しく実習助手を務めることができています。
これからも学生に助けられながら、学生のサポートができると嬉しいです。
よろしくお願いします。
 
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わんにゃん通信No.901「眼科検査①」

こんにちは(^_^)
2年生の実習でシルマーティア試験紙検査をしました。
 
シルマーティア試験紙検査はドライアイ(涙の量)などを調べる検査になります。
卒業犬のよもぎはこの検査をして重度のドライアイだとわかりました。
 
ひどいときは、眼脂(目やに)が多く出てしまい眼が眼脂で覆われて眼瞼(まぶた)が開けない状況でした(>_<)
しっかり検査をしていきましょう!!
 
先ずは試験紙を下瞼(まぶた)のくぼみにはさみます。
この時も試験紙が取れてしまわないように、保定しましょう。



 
だんだん試験紙が濡れて青く色がつきます。

 
試験紙にメモリがついているので、1分後に青く濡れた部分までを読み取り眼流量を調べます。

 
メモリが15以上で正常です。

 
学校犬は全員、15以上で正常でした♪
 
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