湘央医学技術専門学校・湘央生命科学技術専門学校

応用生物科学科&愛玩動物看護学科BLOG

2017年10月4日アーカイブ

バイオ通信No.1773「モノクローナル抗体の作製・クローニング」

バイオコース2年生は免疫化学実習で、モノクローナル抗体を作製しています。
この間、ミエローマ細胞と抗体産生細胞をPEGを使って細胞融合しました。
 
無事にハイブリドーマが出来ていたので、今回はELISA法によりどのハイブリドーマの抗体価が高いのかを調べます。

 
前日に抗原をELISAプレートへ入れておきました。
今日ははじめに1%BSAでブロッキングをします。
ELISAプレートはタンパク質がつきやすくなっているので、抗原以外の部分をBSAでブロックします。
 
一人1枚以上96ウエルへ溶液をすり切りいっぱいまで入れていきます。
とても静かになる操作です。

 
1時間の反応後、PBSでBSAを洗い、クリーンベンチへ。
細胞融合した培養プレートの培養上清(1次抗体)をELISAプレートへ入れていきます。
対応表とともに1時間反応させます。
 
ここで、プレートがわからなくなったら今までの苦労が水の泡です。
確認しながら行います。

 
1次抗体の反応後はPBSで洗浄します。
隣のウエルの抗体が混ざらないように。
 
まず、アスピレーターで1次抗体を吸ってからPBSで洗浄します。

 
ペルオキシダーゼが標識されている2次抗体を入れて1時間反応させます。

 
反応後、PBSで十分に洗浄し、基質を入れて発色するのを待ちます。

 
プレートでは抗原と1次抗体が抗原抗体反応します。
次に酵素が標識されている2次抗体と反応させて、2次抗体についている酵素と基質が反応して発色がおこります。
 
色が濃いほどたくさんの抗体を産生していることになります。
したがって、発色しているウエルに対応している培養プレート中のハイブリドーマが目的の抗体を産生しているってわけです。(^^)/
 
このハイブリドーマを集めて限界希釈法にてクローニングを行います。
HT培地へ浮遊させて、新しい培養プレートへまきます。
大部屋だった細胞を希釈して個室へ分けていきます。
 
元気に育ってジャンジャン抗体を産生しますように(^o^)
 
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