動物看護コース2年生の動物臨床検査学実習Ⅱにて、
学校犬の神経学的検査を行いました。
神経には、中枢神経・末梢神経があり、
脳や脊髄、感覚や運動を司る体性神経や自律神経に分類されます。
神経の伝達や働きがうまくいかないと、
運動や内臓機能、気持ちのコントロール等に支障が出てきます。
学校犬に様々な動き・姿勢をさせての反応、刺激に対する反射を見て、
神経に障害はないかをチェックしてみました。
今回は膝蓋腱反射を検査しました。
膝蓋腱反射とは、膝に位置する膝蓋腱をたたいたとき、
この腱が付着している大腿四頭筋に反射的に収縮がおこることをいいます。
通常、膝蓋腱を叩くと足がはね上がりますが、
反応しない場合は、脚気(かっけ)の疑いがあります。
脚気は、ビタミンBが不足すると起きる疾患で、
全身の倦怠感、食欲不振、足のむくみやしびれなどの症状があらわれます。
学校犬にする前に学生自身が体験してみます。
打診槌を使用し膝蓋腱反射の反応を診ているところです。
Iさんの反射をみんなで見守ります。
Iさんは無事膝蓋腱反射が起こりました。
次に、学校犬のれもんでも検査をしてみます。
わんちゃんの膝蓋腱反射を検査する際は、
座る代わりに、横向きに寝かせます(横臥位)。
打診対を当てる後ろ足に力が入らないように
保定することがポイントです。
れもんも無事膝蓋腱反射がおこりました。
本学の学校犬全頭に膝蓋腱反射がみられました。
普段の些細なペットの仕草さや様子の変化に気が付くことが、
神経の異常を発見するきっかけとなります。
日頃のスキンシップを大切にしてあげましょう。