takanoです。
本日、臨床検査技術学科2年生は輸血実習でした。
今回の内容は「適合血の選択」と「交差適合試験」。
「適合血の選択」は、今までの実習の総まとめのような内容で、
まずサンプルP1についてT & S(ABO血液型、Rh(D)血液型、不規則抗体スクリーニング)を行い、ABO血液型とRh(D)血液型を判定し、不規則抗体の有無を調べます。
不規則抗体スクリーニングで陽性(不規則抗体が有り)となった場合には不規則抗体同定検査を行い、サンプルP1中に存在している不規則抗体の特異性を調べます。
(今回の実習では不規則スクリーニング陽性となるサンプルについて行いました。)
これらの結果から、このサンプルP1に対する適合血(輸血しても大丈夫な血液)を選択します。
ここまでの内容が「適合血の選択」になります。
その後、「適合血の選択」で選択した血液が納品されたという設定で、サンプルP1と選択血D1について「交差適合試験」を行います。
「交差適合試験」は患者(受血者)の血液と供血者の血液を使って、凝集の有無をみる検査で、「主試験」と呼ばれる検査と「副試験」と呼ばれる検査があります。
「主試験」は【受血者の血清】と【供血者の血球】を、
「副試験」は【受血者の血球】と【供血者の血清】を試験管の中で混和し、生理食塩液法-ブロメリン法、間接抗グロブリン法で凝集の有無を確認します。
この交差適合試験で凝集が起こらなければ輸血を行うことができます。
今回のサンプルP1と選択血D1についても凝集が起こらないことを確認しました。
また、その他にサンプルP2と供血者血D2、D3についても交差適合試験を行い、輸血の適否を求めました。
交差適合試験は輸血前検査において「最後の砦」なので、しっかり理解、習得しましょう!!