Wです。
疾患との関係で測定される血清酵素を『臨床酵素』といい、
疾患部位や細胞傷害の程度の指標となります。
酵素はタンパク質からなる生体内触媒ですが
タンパク質量としては微量なので活性(≒反応速度)を利用して測定します。
実習では酵素液[異常高値のコントロール血清を段階的に希釈]の
反応初速度V(≒Vmax)と酵素濃度[E]が比例することから
●0次反応条件([S]≫Km)下では
V(≒Vmax)を測定することにより[E]の定量ができることを確認しました。
写真の酵素反応速度測定装置[恒温セルを有する分光光度計に
レコーダーを接続して吸光度変化を反応開始0分から連続的に記録
≒初速度分析法]を用いてALP(アルカリホスファターゼ)の反応速度[U/L]を
4-ニトロフェニルリン酸を基質とする方法で4-ニトロフェノールの
生成速度(ΔAbs405/min)から計算しました。
酵素の反応速度は測定条件により大きく変動するため
実際は酵素項目も標準化の流れにより
●JSCC(日本臨床化学会)標準化対応法と検量用酵素標準物質により
JSCC常用基準法の測定値に換算(正しく伝達)されています。