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バイオ通信No.1276 「プラスミドによる大腸菌の形質転換を行いました。」

2年生の遺伝子工学実習で、「プラスミドによる大腸菌の形質転換」を行いました。

2014MayAhr.gif


薬剤感受性の大腸菌へ抗生物質耐性遺伝子をもつプラスミド(pUC19)を導入します。

導入するプラスミド(pUC19)はアンピシリン耐性遺伝子を持っています。

コンピテントセル化してある大腸菌とプラスミド(pUC19)と混ぜ、氷中へおきます。。


42℃の恒温槽へ入れてヒートショックをかけます。

140428-1.jpg


液体培地で1時間前培養したら、平板培地へまいていきます。

140428-2.jpg 140428-3.jpg


37℃で一晩培養します。上手く形質転換できますように。。。


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次の日、アンピシリン(抗生物質)含有平板培地上にコロニーがたくさん見られました。

大腸菌は薬剤感受性だったのにプラスミドが導入されて、抗生物質の入っている培地でも増殖できるようになりました。抗生物質耐性菌へと形質が変わりました。
140428-4.jpg

こちらの培地は、右がアンピシリン含有平板培地。左がカナマイシン含有平板培地。右にはコロニーが見られますが、左にはコロニーは見られません。
140428-5.jpg

プラスミドが導入されればどんな抗生物質にでも耐性になるわけではありません。
今回、導入したプラスミド(pUC19)はアンピシリン耐性遺伝子は持っていますが、カナマイシン耐性遺伝子は持っていません。したがって、カナマイシン含有平板培地上には発育することができないのです。

大腸菌(コンピテントセル)が薬剤感受性であるのかを確認するために抗生物質が入っていない培地(無)、アンピシリン含有培地(A)、カナマイシン含有培地(K)でも培養してみました。
140428-6.jpg

抗生物質の入っていない培地には一面にたくさんの菌が生えています。
大腸菌は元気なようです。
抗生物質含有培地はアンピシリンでもカナマイシンでもどちらにもコロニーは見られませんでした。薬剤感受性の大腸菌だったようです。

次回は、プラスミド pUC19にカナマイシン耐性遺伝子をくっつけて、組換えDNAをつくります。
できた組換えDNA(プラスミド)により大腸菌の形質転換を行うと、アンピシリンとカナマイシンに耐性な大腸菌の出来上がりです。