湘央医学技術専門学校・湘央生命科学技術専門学校

応用生物科学科&愛玩動物看護学科BLOG

「糞便検査」と一致するもの

わんにゃん通信No.1348「糞便検査でハジラミが見つかりました」

みなさん、こんにちは。

応用生物科学科動物看護コース1年生が動物臨床検査学実習Ⅰで糞便検査を行いました。

今回は硫酸亜鉛遠心浮游法である猫ちゃんの便を検査しました。

 

はじめに小試験管に少量の糞便と330g/L硫酸亜鉛溶液を入れて混和します。

 

 

つぎに遠心分離をするために、複数の試験管でバランスを取ります。

 

遠心力が等しくかかるように配置して、2,000rpmで2分間遠心分離します。

2,000rpmとは1分間に2,000回転することを意味します。

 

遠心分離後は比重が低いものが浮游し、高いものが沈殿します。

 

小試験管のフチいっぱいになるまで、こぼしてしまわぬように慎重に加えます。

表面張力で水面が少し膨らんでみえるくらいが理想的です。

 

水面にカバーガラスを軽く押し当てます。

そのカバーガラスをスライドガラスの上に水滴が付着する面を下にして乗せます。

この際に気泡が入らないようにそっと乗せることがポイントです。

 

できあがったプレパラートを顕微鏡で観察します。

 

今回は糞便の中からハジラミが検出されました!

犬や猫の被毛に寄生していたハジラミが、毛繕いによって経口接種した後に糞便と共に排泄されたのか、

ハジラミが完全に密閉されていないキャットフードの保存袋に侵入して、

食事の際に経口接種した場合が考えられます。

その他にもダニとその卵もいくつか検出されました。

 

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わんにゃん通信No.1346「糞便検査ー飽和食塩浮游法ー」

みなさん、こんにちは。

応用生物科学科動物看護コース1年生が動物臨床検査学実習Ⅰで糞便検査を行いました。

今回は飽和食塩水を用いた浮游法を学習しました。

 

はじめに小試験管に少量の糞便と飽和食塩水を入れて、竹串でよく混和します。

糞便は小指の第一関節ほどの量を採取します。

 

混和後、さらにスポイトを使い飽和食塩水を加えます。

小試験管のフチいっぱいになるまで、こぼしてしまわぬように慎重に加えます。

表面張力で水面が少し膨らんでみえるくらいが理想的です。

 

この状態で30分間静置します。

これをすることで飽和食塩水中に浮游する比重の大きい(重いもの)塩や糞便中の食物残渣が沈殿し、

比重の小さい寄生虫卵などが水面に浮游しやすくなります。

 

30分後、水面にカバーガラスを軽く押し当てます。

 

そのカバーガラスをスライドガラスの上に水滴が付着する面を下にして乗せます。

この際に気泡が入らないようにそっと乗せることがポイントです。

 

できあがったプレパラートを顕微鏡で観察します。

 

今回は学校で飼育するわんちゃんの便を検査しましたが、寄生虫卵は認められませんでした♪

 

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わんにゃん通信No.1340「はじめての糞便検査」

みなさん、こんにちは。

応用生物科学科動物看護コース1年生が動物臨床検査学実習Ⅰではじめての糞便検査を行いました。

今回は学校飼育犬のみんとと、S先生が飼育する猫ちゃんの糞便を直接法を用いて検査しました。

 

はじめに、スライドガラスの上に生理食塩水を1滴と楊枝の先に付けた少量の糞便を混和します。

 

均一に混ぜます。

糞便の量は多すぎず、少なすぎない適量を混ぜることがポイントです。

 

混ぜた後に、上にカバーガラスをゆっくりと被せます。

空気の泡が混入しないように、丁寧に被せます。

 

 

できた標本を顕微鏡で観察します。

希に、わんちゃんやねこちゃんの体内に虫が寄生していることがあります。

今回の糞便検査では、そのような体内に寄生した虫が、糞便に排泄されていないかを検査します。

 

数十分、中には一時間以上観察をしている学生もいました。

幸い今回の糞便検査では寄生虫が検出されませんでした!

寄生虫はいませんでしたが、糞便中の食べかすや

混入した異物(被毛や食物等)の観察・スケッチを行いました。

 

写真はS先生が飼育する猫ちゃんの糞便の顕微鏡像です。

 

はじめての糞便検査はどうでしたか?

皆さん集中している姿が印象的でした。

これからも、練習を重ねて行きましょう。

 

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わんにゃん通信No.1237「糞便検査1年生」

こんにちは。

寒い日が続きます。長野のほうでは、雪が降ってるなんて話も耳にしました。

 

動物看護コース1年生の動物臨床検査学実習 Ⅰ にて糞便検査を実施・・・

遠心沈殿法の「ホルマリン・エーテル法」という手技で虫卵を検出しました。

 

水よりも比重が重たいものを試験管の底に沈ませて採取する方法ですので、すべての虫卵が検出できます。

今回は複数感染している猫の便から虫卵を探しました。

 

上の写真の中の大きい虫卵は壺型肺吸虫の虫卵です。

そして、似たような色形した小さい虫卵はマンソン裂頭条虫の虫卵です。

似ているので間違いやすいですが、学生達はしっかり大きさを測ったり、卵殻の薄さを見たりして見極め、報告をしてくれました。

 

こうした結果をみることで、その動物の生活環境や食事内容が分かる場合もあります。

今回、壺型肺吸虫とマンソン裂頭条虫の複合感染ということで、この2種の中間宿主はカエルになります。

この便をくれた猫ちゃんは、頑張ってカエルを捕獲して食べたんですね・・・

 

良いタイミングでクリスマスツリー感のある置物を頂きました。

なんとそれがカエル!笑

 

運命を感じます。

検査結果からストーリーを妄想するのも楽しいですね。

1年生は検査方法をしっかり覚えておきましょう。

 

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わんにゃん通信No.1202「糞便検査~脂肪・炭水化物」

こんにちは。

動物看護コース2年生の動物臨床検査学実習Ⅱでは、染色液を使用した糞便検査を実施しました。

 

今までの糞便検査は、寄生虫の感染の有無や腸内細菌の状態を観察することをやってきました。

今回はズダンⅢとルゴールという染色液を使い、便の中に脂肪や糖質(デンプン)が混じっていないかを調べます。

これらの有無を調べることで、消化機能の状態や消化液の分泌が正常に行われているかが分かります。

 

今回は染色後の変化を観察してもらうため、実習前に学校犬の便にオリーブオイル(脂肪)と片栗粉(デンプン)を混ぜたものを用意。

ご飯前に読まないほうがいいブログになってしまいそうですが...

 

スライドガラスの上に「生理食塩水」「ズダン」「ルゴール」で溶かした便をセットし、鏡検します。

 

ズダンⅢで染色された検体は、脂肪がこのように見えます↓

オレンジ色が脂肪です。

 

糞便の中に脂肪が見えるということは、消化液中の脂肪分解酵素リパーゼが減っている可能性があります。

膵臓の疾患が疑われるかもしれません。

 

ルゴールはこんな感じ↓

黒紫色に見えるのがデンプンです。

 

糞便の中にデンプンが見えるということは糖質の吸収・消化障害があるかもしれません。

今回は意図的に仕組んだ検体を観察してもらいましたが、今後別の検体で調べてみましょう。

 

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わんにゃん通信No.1074「はじめての糞便検査」

みなさん、こんにちは。

 

動物看護コース1年生が動物臨床検査学実習Ⅰで、初めて糞便検査を行いました!

今回は直接法に挑戦しましたので、ご紹介します。

 

はじめに、極少量の糞便を楊枝等で採取し、スライドガラス上で生理食塩水とよく混和します。

 

このスライドを顕微鏡で観察します。

 

今回は糞便中から、回虫卵を検出しました。

 

回虫は多くの哺乳類の、主として小腸に寄生する生物で、犬や猫の体内で成虫に成長します。

感染動物は嘔吐や下痢等の消化器症状、脱水、被毛不良、栄養失調等の症状がみられます。

 

初めての糞便検査に最初は戸惑いましたが、練習を重ねて慣れていきましょう♪

 

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わんにゃん通信No.1062「糞便検査」

こんにちは。

 

先日、動物看護コース2年生は学校犬や家のわんこ、エキゾチックアニマルの糞便検査をしました。

今回は、直接法で腸内細菌や寄生虫卵を鏡検し、また、染色液を使って糞便に含まれる脂肪やデンプンをみました。

 

エキゾチックアニマルの便は、蒸留水でふやかしてから観察しました。

 

ウサギ、デグー、ラット、ハムスター、スナネズミ、フクロモモンガ、セキセイインコの便です。

ズダンⅢという染色液は、便の中の脂肪をオレンジ色に染めます。

ルゴールは便中のデンプンを紫色に染めます。

これにより、未消化物の有無、消化機能の状態等を診る事ができます。

 

ちなみに、ハムスターの便からはこんなものが見つかりました。

 

花粉とのことです。

今回はどの子の便も異常なく安心しました。

糞便検査の手際の良さも、さすが2年生という感じです。

さすがですね。

 

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わんにゃん通信No.838「糞便検査のプロになる!」

こんにちは。
 
1年生の動物臨床検査学実習では、寄生虫に関する検査を行っています。
今回は、硫酸亜鉛を使った遠心浮游法で「何か」を見つけます。
方法は、飽和食塩水ではなく硫酸亜鉛を使用します。
 
先生に用意して頂いた糞便を溶かします。

 
そこまでは一緒ですが、次に試験管内に少し余裕を持たせて遠心機で回します。
その後表面張力ができるまで硫酸亜鉛を追加し3分待ちます。
さあ、何が見えたのでしょうか。
 
まずは、こちら。

 
そしてこちら。

 
何がいるかを見つけて、それが何かを調べてレポート提出します。
これを繰り返す事によって、糞便検査をマスターします。
 
ちなみにまだレポート提出前なので、ここに答えは書けませんm(_ _)m
興味のある方は調べてみてください(o^∇^o)
 
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わんにゃん通信No.831「特殊な糞便検査」

こんにちは。
 
1年生の動物臨床検査学実習で面白い糞便検査を行いました。
「ホルマリン・エーテル法」という集卵法です。
 
手順はこちら。

 
まず、ホルマリン(もしくは水)に便を溶かします。

 
そこにエーテルを2~3ml入れて振ります。

 
吹き出さないように注意しながら指を外し、遠心機にかけます。

 
最後に一番下に集まった沈渣をカバーガラスに乗せて顕微鏡で観察します。
 
その結果がこちら!

米粒のように見えるものすべてが虫卵です。
 
ちなみに、中央に見える大きい卵が壺型吸虫卵、周りにある米粒が全てマンソン裂頭条虫卵です。
 
見事な集まり具合に学生は驚いていました。
動物病院では行わない検査法なので、とても貴重な体験になりました。
 
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わんにゃん通信No.824「糞便検査」

こんにちは。
 
1年生の動物臨床検査学実習Ⅰで、糞便検査を行いました。
今回は直接法と浮遊法の2種類です。
直接方は前回お届けしたので、今回は浮遊法でお送りします。
 

浮遊法は使用するうんちの量が多い分、直接法よりも寄生虫卵の検出率が大幅に上がる検査方法です。
 

こぼれない程度に、しかししっかりと表面張力の盛り上がりを作ります。
 
30分待って、いざ観察。

 
どの寄生虫(卵)がいるかは分からない状態での観察です。
見つかった人、中々見つからない人もいましたが、何とか全員「何か」を見つけることが出来ました。
このような訓練を積み重ねて、糞便検査のエキスパートを目指します。
 
最後に、前回の「何か」の答えはイソスポラ(コクシジウム)でした。
 
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