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バイオ通信No.1767「モノクローナル抗体の作製・細胞融合」

バイオコース2年生の免疫化学実習では「モノクローナル抗体の作製」が始まりました。 7月の終わりからマウスへ免疫を開始しました。   今回は細胞融合です。   免役したマウスの脾細胞(抗体産生細胞)を無菌的に取り出し、ミエローマ細胞(ガン細胞)と融合しました。 脾細胞とミエローマ細胞をカウントして、10:1で混ぜて遠心します。   アスピレーターで培地を取り除きます。   ポリエチレングリコール(PEG)1mlを1分間かけて細胞へ加えていきます。 PEGは細胞膜の脂質二重層構造を部分的にかく乱し、流動性を高めて膜融合を容易にします。   次に培地10mlを5分間かけて加えていき、PEGを希釈していきます。 1滴加えては、混ぜての繰り返しです。   希釈が終わったら遠心し、HAT培地に再浮遊させます。   96ウエル培養プレートに分注して培養開始です。   2滴づつ、慎重に分注していきます。   脾細胞とミエローマ細胞を融合すると、脾細胞と脾細胞、ミエローマ細胞とミエローマ細胞、脾細胞とミエローマ細胞、の3種類の融合細胞が出来ます。 必要なのは、脾細胞とミエローマ細胞の融合細胞だけです。   必要ない融合細胞を排除する方法がHAT選択です。 HAT培地にはヒポキサンチン、アミノプテリン、チミジンが添加されています。   脾細胞同士の融合細胞は寿命により1~2週間で死滅します。 使用するミエローマ細胞はサルベージ経路欠損株なので、HAT培地中のアミノプテリンによってde novo経路が使えないため、ミエローマ細胞同士の融合細胞は死滅してしまいます。   脾細胞とミエローマ細胞の融合細胞は脾細胞由来のサルベージ経路を使って生存することが出来ます。 たくさん、融合細胞が出来ますように(^o^)   ↓↓クリックお願いします