湘央医学技術専門学校・湘央生命科学技術専門学校

臨床検査技術学科BLOG

2019年2月4日アーカイブ

常在菌

こんにちは、吉川です。

 

昨晩は春一番並みに風が強く、また今日も暖かく気分は完全に春になった気分です。

今週の金曜日からはまた寒くなるみたいですが、、、

 

さて今回は、期限切れの廃棄予定の培地があったので、またまた私の常在菌を培養してみました。

本当は色々な培地が使えると良いのですが勿体ないので作ったりはしないで、いつも余っている廃棄予定の培地を使用しています(どうせ捨てちゃうなら、、、)。

 

私自身の「臍」と「足の裏の表皮」を滅菌綿棒で取り、それぞれを37℃、48時間、好気培養しました。

使用した培地は羊血液寒天培地(足の裏の表皮)とチョコレート寒天培地(臍、足の裏の表皮)になります。

 

まずは足の裏の表皮のコロニーになります↓

 

グラム染色で染めて鏡検(×1000)してみると↓

これは羊血液寒天培地上でβ溶血していた黄色のコロニーを染めてみました。

 

他のコロニー(白、灰白色など)も染めてみましたが全て上記写真のようなグラム陽性球菌(GPC)でした。

CNSでしょうか?

 

黄色のコロニーはこのような感じでした↓

2,4つのクラスター形成をしているのでMicrococcus属でしょうか?

 

次に臍のコロニーになります↓

上が羊血液寒天培地、下がチョコレート寒天培地になります。

 

黄色のコロニーを染色し鏡検(×1000)しました↓

↑こんな感じでした。

他のコロニーも染色して鏡検してみましたがGPCでした。

 

やはり表皮の好気培養となるとCNS等のGPCが多いのでしょうか。

今度機会が有れは嫌気培養もして、比べてみたいと思います。

 

因みに皮膚にいる主な常在菌としてスタフィロコッカス属(表皮ブドウ球菌)、プロピオニバクテリウム属、コリネバクテリウム属、ミクロコッカス属、マラセチア属、カンジダ属などが挙げられます。

部位によっては様々な常在菌が見られます(口腔内、腸管、鼻腔や咽頭など)。

 

常在菌叢は外部からの微生物の感染を防ぐ障壁(バリア)の役割をもっているのです。

微生物たちが我々を守ってくれているんですね。

 

そんなところで今回のブログは常在菌の回でした。

 

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