湘央医学技術専門学校・湘央生命科学技術専門学校

臨床検査技術学科BLOG

2018年11月29日アーカイブ

インフルエンザワクチン

Sです。

 

今年もインフルエンザの季節がやってきました。

皆さんは毎年インフルエンザワクチンの接種は行っていますか?

また、インフルエンザワクチンというとどんな物を想像しますか?

おそらくほとんどのヒトが注射を想像するでしょう。

 

注射タイプのワクチンは通常経皮接種となり、IgGを中心とした液性免疫が誘導されます。

液性免疫は感染症の重症化予防には有効ではあるものの、感染防御としての効果は十分とは言えません。

 

しかし、現在注射ではないインフルエンザワクチンが開発されています。

それは経鼻(鼻から吸引する)タイプのワクチンです。

このワクチンは2003年にアメリカで承認され、2011年にヨーロッパでも承認されました。

 

インフルエンザの進入経路は主に経鼻または口腔の粘膜です。

そして、この粘膜上で重要な働きをするのがIgAを中心とした粘膜免疫です。

経鼻タイプのワクチンは鼻に直接霧状の生ワクチンを吹き付けることにより、鼻粘膜へのIgAを誘導します。

そのため、高い予防効果が期待されています。

 

しかし、日本では現在のところ未承認のようです。

また、効果に関しても注射型の方が良いとする報告や、経鼻型の方が優れているとする報告もあるようで、どちらが完全に優位かはまだわからないようです。

 

いずれにしても手洗いやうがい(水道水でOK)をしっかりと励行することを心がけましょう。

 

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