Sです。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行も少し落ち着いてきたかと思ったのも束の間、北九州や東京では感染者数が増加傾向にあります。
このCOVID-19、子供の感染症発症者数は少ないとニュースなどで聞いたことがある人もいるかもしれません。
これに対し、こんな論文がありました。
もともとは喘息のバイオマーカーを調べるために採取された鼻腔上皮の生検細胞を用いて、SARS-CoV-2が細胞に侵入する際に使われるAngiotensin-Converting Enzyme 2(ACE2)という遺伝子の発現量を調査した論文でした。
結果は10歳未満の鼻腔上皮細胞では、10歳以上のサンプルと比較してACE2の発現量が少ないというものでした。
子供の感染者数が少ないのはこれらの事由が関係しているのかもしれませんね。
しかし注意しなければならないのは、発症数が少ない事と感染しないということはイコールではないということです。
そのため、どのような年齢層においても可能な限り「3密」を避け、状況に応じてマスクの着用、そして手指消毒の徹底をすることが重要です。
学生の皆さんも大変かとは思いますが、気を引き締めしっかりと対策をしてこの困難を乗り切りましょう。
Supinda Bunyavanich et al., Nasal Gene Expression of Angiotensin-Converting Enzyme 2 in Children and Adults. May 20, 2020