湘央医学技術専門学校・湘央生命科学技術専門学校

臨床検査技術学科BLOG

Tag Archives: 臨床化学

官報と国家試験

Wです。

「官報」は明治16年(1883年)7月2日に第1号が創刊された国の広報

(現在は内閣府が編集、印刷及び普及等の業務を国立印刷局に委託)で

インターネット版(1999年11月)も公開されています。

 

令和6年9月2日の官報・本誌(第1297号)に厚生労働省から

臨床検査技師国家試験等の施行について報告がありました。

 

<第71回臨床検査技師国家試験>

・試験期日:令和7年2月19日(水曜日)

・合格者の発表:令和7年3月21日(金)午後2時に

厚生労働省ホームページに受験番号を掲載して発表

 

新カリキュラム移行後初めての、すなわち「改正医療法」による

タスク・シフト/シェアに関する業務が追加された国家試験となります。

詳しくは『令和7年版 臨床検査技師国家試験出題基準』を参照して下さい。

 

例えば、私が担当する「臨床化学」の出題基準には

糖質の検査/血糖の備考欄に持続皮下グルコース検査として

・持続グルコースモニタリング<CGM>

・間歇スキャン式持続グルコースモニタリング<isCGM>

が追加されました。

 

皮下にセンサーを装着するだけで、持続的(最長14日)に

間質液中のグルコース値を確認できる医療機器です。

糖尿病治療の血糖管理法が変化し、保険適応となったことで一気に使用が拡大しました。

 

なお、追加業務の国家試験対策については授業内で教員が対策しますので

心配ないですよ。

 

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実習続き

Iです。

今日は朝から暑く

歩いてると汗が...なんてことも

 

今日も2年生は実習day

昨日と今日で実習続きでお疲れの様子

それでも頑張って取り組んでます!

今日は臨床化学実習です。

正確なデータを出すためやり直しをしているグループも

学生さんは疲れが出てきている様子ですが

あと少し頑張っていきましょう!

 

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検査学【実習】の小テスト

Wです。

前期授業開始から6週間が経ちました。

 

さて、先週土曜日には「父母の会総会」に併せて「授業参観(公開授業)」が実施されました。

通常授業は90分・2コマ連続でおこなうところ1時間だけですので

臨床化学実習の小テスト[血糖]を返却して復習の時間(解答解説)に当てました。

 

臨床化学(≒生化学検査学)は主に血液化学成分<糖質・タンパク質・酵素・脂質・

無機質・ホルモンなど>の測定法と臨床診断的意義を学ぶ科目です。

測定原理(酵素反応式)や計算(検量線の希釈系列など)もあり、

勉強不足の学生はほとんど白紙、適当なことが書けないのです。

実習講義→実習→測定結果の解説→レポート提出を経ての結果(小テスト)

ですからそれでは困るのです。

 

物事は『始めが大事』です。

小テストの点数、レポートの評価に不足があればその都度補填しましょう。

毎回、新しいことを履修しますから。

前期試験を突破しないと楽しい夏休みは来ませんし、

不合格・再試験科目が多いと夏休みは半減してしまいますよ。

 

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気持ちを新たに

Wです。

桜の開花とともに始まった新学期も2週間が経ちました。

私自身も前期に担当する3科目の授業が始まりました。

2年臨床化学(生化学検査学)は4コマ、8時間を終えて小テストも実施しました。

 

ついこの間まで国家試験対策でゴール直前だったのに

と思うのは私だけでしょうか。

これが教員のお仕事ですから「もう一度最初から」、「気持ちを新たに」

新しい学生達と学んでいきます。

満開ですが、花の中心部(雄しべ雌しべの基部)が赤い花は

そろそろ散りますよというサインです。

 

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臨床化学実習・自動分析装置

Wです。

 

2年生臨床化学実習で自動分析装置を用いて

Na・K・Clを<イオン選択電極法>で測定しました。

 

同一検体を多重測定(n=10)し、

変動係数<CV>を計算して測定項目間の同時再現性を比較しました。

また、各班サンプル測定値の平均を比較して考察

(溶血/抗凝固剤の塩/放置温度など の測定値への影響)しました。

1班:血清
2班:溶血血清
3班:血漿(EDTA-2K)
4班:血漿(ヘパリンNa)
5班:全血24時間室温放置後血清分離
6班:全血24時間冷蔵放置後血清分離

 

ところで、国家試験に出題される次の自動分析装置に関係する用語について、

病院実習を終えた3年生なら説明できますよね?

・ディスクリート方式
・シングルマルチ方式
・ランダムアクセス
・クロスコンタミネーション
・2波長法
・2ポイントエンド法

復習して下さい。

 

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臨床化学実習・酵素活性測定法

Wです。

 

酵素活性測定法(血清酵素濃度の定量)について紹介します。

 

■臨床酵素の診断への利用

疾患との関係で測定される血清酵素を臨床酵素といい、疾患部位や細胞傷害の程度の指標となります。

 

■ALP(アルカリホスファターゼ)とは

実習で測定したALPは胆肝酵素の一つで、肝胆道系疾患および骨疾患で異常高値となります。

 

■ALP濃度はどのように測定するのか

酵素はタンパク質からなる生体内触媒ですが、タンパク質量としては微量なので触媒能(≒活性≒反応速度)を利用して定量します。

 

実習では0次反応条件([S]≫Km)下で酵素の反応初速度V(≒Vmax)が酵素濃度[E]に比例することを確認しました。

 

写真の酵素反応速度測定装置〔恒温セルを有する分光光度計にレコーダーを接続して吸光度変化を記録〕を用いて4-ニトロフェニルリン酸を基質とする方法で生成物の4-ニトロフェノールの生成速度(ΔAbs405/min)から反応速度〔U/L〕を計算しました。

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第65回臨床検査技師国家試験(その2)

Wです。

 

第65回臨床検査技師国家試験(臨床化学32問/200問)から難易度A(易しい)問題の一部を紹介します。

選択肢1~5は省略。

これらを確実に得点出来れば良いのですが・・・。

 

◇生化学(1年生も分かりますよね)

問題34 中性アミノ酸はどれか。

Ans. 4〔アミノ酸アミドのアスパラギン〕

<酸性・塩基性・中性アミノ酸の分類>

 

問題41 グルコースをグリコーゲンとして蓄える臓器はどれか。2つ選べ。

Ans.2と5〔肝臓と骨格筋〕

<グリコーゲンの合成と分解>

*X(2)typeは1~5の選択肢から答えを2つ選ぶので回答パターンは10通りです。

 

問題42 アルブミンによって運ばれるのはどれか。

Ans. 1〔脂肪酸〕

アルブミンは非特異的に疎水性物質(脂肪酸/間接ビリルビン/尿酸など)と結合して輸送を担う<輸送(キャリア)蛋白質>。

*グリセロールは3価の高級アルコールで水溶性。リン脂質・コレステロール・トリグリセライドはリポ蛋白を形成して血中に溶解。

 

問題130 グリセロリン脂質でないのはどれか。 (*130は午後の問題30のこと)

Ans. 4〔スフィンゴミエリン〕

<グリセロリン脂質とスフィンゴリン脂質の分類>

 

問題138 水溶性ビタミンはどれか。

Ans. 4〔リボフラビン(ビタミンB2)〕

<水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンADEKの分類>

 

◇臨床化学(2年生は分かりますよね)

問題32 患者血清のLDアイソザイムパターン(別冊No.5)を別に示す。考えられるのはどれか。2つ選べ。

Ans. 2と3 陽極側のLD1,2が優位なので<心筋梗塞と溶血性貧血>

 

問題36 日本臨床化学会<JSCC>勧告法の試薬中に酵素が含まれるのはどれか。2つ選べ。

Ans. 4と5 <試薬中に酵素=共役酵素反応を用いる勧告法(5つ)>

4.AMY(α-グルコシダーゼ)

5.ChE(4-ヒドロキシベンゾエイトヒドロキシラーゼ)
・ AST(MDとLD)/ALT(LD)/CK(HKとG6PD)

 

問題43 血糖コントロール不良の糖尿病で低下する血中成分はどれか。

Ans. 5〔1,5-アンヒドログルシトール<1,5-AG>〕

*高血糖時には腎近位尿細管における再吸収がグルコースによって競合的に妨害されるので血中1,5-AG濃度は低下する。

 

問題134 酵素の国際単位の算出に必要ないのはどれか。

Ans. 3〔測定波長〕

*酵素活性値〔U/L〕=(ΔAbs/min)/ε ×(TV/SV) ×106

 

問題136 尿酸の酵素法試薬に含まれているのはどれか。2つ選べ。

Ans. 1と5〔ウリカーゼとペルオキシダーゼ〕

*<ウリカーゼ・POD法による尿酸定量>

ウリカーゼ:尿酸+2H2O+O2→アラントイン+CO2+H2O2

H2O2をPOD・キノン色素発色系で検出定量

 

どうでしたか?

 

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