Wです。
来週から「検査総合管理学」のうち私の担当する「検査の精度保証(精度管理)」
(90分×6コマ)が始まります。
「精度管理」の目的は精確な(精密さと正確さの造語)検査データを
迅速に臨床医に提供することにより、疾病の診断と治療に貢献すること。
実際の医療に役立つ臨床検査成績を保証することです。
講義では
①管理試料と患者検体(マトリックス効果)
②統計手法を利用した精度管理の概念(2シグマ法と管理限界線)
③内部精度管理と外部精度評価
④標準化(ISO17511 トレーサビリティと不確かさ)
⑤計算(Tonksの許容誤差/相関と回帰/回収試験/Youden plotとSDI)
などについて説明します。
次に、演習1<X(bar)-R管理図の作成と評価>、 演習2<計算&問題演習>を行います。
医療現場では各種の精度管理手法が『自動分析装置』や『臨床検査情報システム』
に組み込まれていますが、最後に管理図を見て判断し、患者検体の分析を開始するのは
担当者のあなたです。
なお、新カリキュラムによる臨地実習においては
検体検査項目(一般・生化・血液・免疫)に『必ず見学させる行為』として
「精度管理」と「メンテナンス作業(分析装置の保守点検)」が加えられました。
臨地実習を終えた3年生には大切さが分かりますよね。
数学や医療統計学が好きでない(苦手)な学生も避けて通れませんよ。
しっかり習得しましょう。
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