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可能性の未来〜卒業生の今〜

救急救命学科

可能性の未来 〜卒業生の今〜

SUMMARY

  • 救急救命士は、助けを求めている人と医療機関とをつなぐ架け橋

  • なんとなく3年間を過ごすなんてことはできないくらい、多くの実習を経験

  • 「知識+技術+経験=実力」を実感する毎日です

篠田 佳帆 さん
横浜市消防局 瀬谷消防署 警防課 警防第二係 瀬谷第1救急隊
シノダ 篠田
カホ 佳帆
さん
救急救命学科 2023年3月卒業

救急救命士は、助けを求めている人と医療機関とをつなぐ架け橋

ーーー現在の業務内容を教えてください

救急救命士の資格を持った救急隊員として救急業務に従事しています。

新卒として入局し、半年間消防学校に通い、2023年10月から瀬谷消防署 警防課 警防第二係 瀬谷第1救急隊に所属しました。

救急車に乗って救急出場して、傷病者の観察・判断、病院への引き渡しと引き継ぎをして治療につなげていく、というのが救急救命士の仕事です。

救急救命士に興味を持ったキッカケを教えてください

ーーー救急救命士に興味を持ったキッカケを教えてください

救急救命士という目標がしっかり定まったのは高校3年生です。

ただ、中学生の頃から「人と直接関わる中で人の役に立てる仕事」に就きたいとは考えており、漠然と医療従事者に興味をもっていました。

病院前で唯一の医療従事者であり、助けを求めた人のところへ1番最初に向かい、医学的根拠を持って手を差し伸べられる点に魅力を感じたのがキッカケです。

ーーー今の仕事を選んで良かったと思うことを教えてください

救急車を呼ぶ人は、自分から医療機関を受診することができずその場で助けを求めています。

一方、医療機関は助けるための人材や技術は揃っていますが、助けを求める人のところへ直接向かうことはできません。

病院前で働く救急救命士の仕事は、その助けを求めている人と医療機関とをつなぐ架け橋のようなものだと思っています。

私たち救急救命士が、医療機関に到着する前に処置を行なっていなければ、悪化もしくは命を失う可能性があった方が何人もいます。

そういった命の危険と隣り合わせの現場で自身の頭で考えて処置をし、医療機関に無事搬送し、治療につなげることができた時にはやりがいを感じます。

そして、搬送した傷病者やそのご家族から感謝の言葉をいただくことも多くあります。

もちろん見返りを求めているわけではありませんが、誰かの役に立てているという実感が湧くので感謝の気持ちを伝えていただいた時には、この仕事を選んでよかったと思います。

また、救急救命士しかできない特定行為(気道確保、静脈路確保、薬剤投与、心肺機能停止状態の患者への輸液など)によって助かる方もいますので、そういう点においてもやりがいを感じます。

ーーー隊員の中での女性の比率や、業務における環境はどうですか?

局としても3%を目指そうとしているところで、私の同期入局で女性は100人くらいになりますから増えてきています。

男性の中に女性の私が入ると、やはり力の差というのはあります。

でも現場ではそんなこと言ってはいられませんので頑張っています。

育休や産休は無理なく取らせていただけると聞いていますし、寝室・洗面・お風呂も女性専用のものがあるので、そういう面で不安に思っているようであればオススメできる環境だと後進に対して伝えたいです。

また、女性の患者さんの搬送中に「女性がいてくれて良かったわ」という言葉を実際に言っていただけることがあって、自分の存在によって安心してもらえたのは嬉しかったです。

ーーー実際に仕事にしてみて、思っていたのと違うなというところはありましたか?

入局前はずっと訓練している、災害出場している人というイメージでしたが、実際は1事案終わったらその事案についての報告書を作るので、意外とパソコンでの事務仕事が多いです。

他に、防災指導や救命の講師で外に出るなど、様々な業務があることも知りました。

なんとなく3年間を過ごすなんてことはできないくらい、多くの実習を経験

ーーー湘央学園を選んだ理由を教えてください

湘央学園で学べば、実際の現場に出た際の即戦力になれると思ったからです。

先生方が全員救急救命士の資格を持っていること、授業の講師が実際の救急医療の第一線で活躍している医師や看護師であること、実習の種類が多く常に学び続ける環境が整っていること、1年生から実習のカリキュラムがあることなど選んだ理由は多くあります。

実際に、救急車同乗実習、病院見学実習、病院での臨床実習だけでなく、解剖見学実習や海洋実習、手話の実習など、コロナ禍ではありましたが「なんとなく3年間を過ごす」なんてことはできないくらい、多くの実習を経験してきました。

卒業してから他の学校を卒業した救急救命士と話をしても、ここまで実習の種類が多く学ぶ機会を与えてくださる学校は湘央学園だけだと思います。

湘央学園で学んだこと、経験したことで、現在役に立っていることがあれば教えてください
▲活動後のブリーフィングの様子

ーーー湘央学園で学んだこと、経験したことで、現在役に立っていることがあれば教えてください

資器材に触れる機会や実習の数は他の学校とは比べものにならないくらい多いため、資器材や観察に対する慣れはもちろん、救急活動の流れの中で傷病者のご家族や他の隊員と円滑にコミュニケーションを取ることもできていると思います。

湘央学園が所持している民家型の実習施設での隊活動があったおかげで、様々な現場から搬出する方法も身につき、実際の現場で役に立っていると思います。

また、先生方から「考えて行動しなさい」「根拠を持って処置をしなさい」と何度も言われながら実習を行なってきました。

自分の活動に根拠を持つために、常に考えながら活動をするという癖を湘央学園で身につけたことは、現在の大きな強みになっていると思います。

ーーー国家試験対策など、勉強は大変でしたか?

国家試験の勉強は就職活動と平行してやっていくのですが、一般教養の勉強、医療の勉強、そして救急の現場での観察などに関連する勉強とで各々分野が全く異なるのが大変でした。

ただ、やりがいもありましたし、その時に学んだことが今に活きているので、やってよかったと感じています。

ーーー体力作りなどはどうでしたか?

自分たちで勝手にやっていたことですが、実習の際には先生が教室に来るまで腕立て伏せをやったりしていました。

入局後は「このくらいできるようになってください」という目標が決められているので、達成できるように頑張りました。

学生の頃の自分と比べて成長したと感じることを教えてください

ーーー学生の頃の自分と比べて成長したと感じることを教えてください

「勉強の糸口を見つけること」に関して成長したと思います。専門学校までの学生生活ではカリキュラムが決まっていたので、提示された勉強内容に必死についていくのみでした。社会人になってからは、これを学びなさいと提示されることは多くありません。これを身につけたい、ここを強化したいと、常に自分を高める方法を模索しています。向上心をもって、よりよい救急救命士になるにはどうしたらいいかと自問自答を繰り返す必要があります。湘央学園で学んだチャレンジ精神、向上心を持つことや、自己学習の習慣が今に活きていると思います。

「知識+技術+経験=実力」を実感する毎日です

今後の目標や夢を教えてください

ーーー今後の目標や夢を教えてください

横浜市消防局での最終的な目標は、救急救命士や救急隊員の指導や育成を行ない、横浜市消防局の質の高い救急医療の担保、向上に尽力できる人材になることです。

そのために、今から各種研修や自己学習を通して自身の実力を高めていくことが中期目標です。

学生時代、救急救命学科の荻野学科長に教えていただいた「知識+技術+経験=実力」という言葉を、社会人となってから実感する毎日です。

人に指導できるようになるくらいまで自身の実力を高めるため、自信を持って現場で判断、処置ができるようになるために日々努力していきたいと考えています。

ーーーこれから救急救命士を目指そうと思っている高校生にメッセージをお願いします

私自身も高校3年生の夏まで進路を決めかねていました。

自分が医療従事者になれるのか、医学の勉強についていけるのか、心配も多くありました。

しかし、中学生の頃から目標としていた仕事を諦められず、意を決して湘央学園への進学を決めました。

医学の勉強は全員が同じスタートラインからはじめられます。

チャレンジ精神と、こつこつ学ぶ姿勢を大切に、必死に3年間を過ごせば必ず思い浮かべる理想の救急救命士像に近づけると思います。

救急救命士の働く場は、いつも命と隣り合わせです。

ご家族を前に、傷病者に対して観察や処置を行なっていきます。

時には泣き崩れるご家族に対して病態を説明し、理解を得なくてはならない、そう言った緊迫した現場もあります。

とても緊張感のある職種だと思いますが、その分やりがいも強く感じます。

自信を持って勧められる仕事です。

チャレンジ精神を持って湘央学園に飛び込んでみてください。